『ジュラシック・パーク』(1993)

[rakuten:guruguru2:10303042:detail]
ジュラシック・パーク』(1993)
監督: スティーヴン・スピルバーグ
原作: マイケル・クライトン
脚本: マイケル・クライトン/デヴィッド・コープ
撮影: ディーン・カンディ
音楽: ジョン・ウィリアムズ
出演: リチャード・アッテンボロー/サム・ニール/ローラ・ダーン/


予想通りを見世物にする。水の表面の振動で恐竜の気配を感じ取るのを溜めて見せた後、全く別の角度から(わずかにおとずれた平穏の中でデカイ足跡をみつけた驚きと同時進行に)足跡の水溜りの表面が再びゆれる、という、しつこい邪魔臭さを感じさせない反復が快楽に変化する。落ちたブレーカーを復活させに命がけで向かう仲間がいる一方で同時間に別の仲間が電力フェンスを超えようとしてしまう、というシーンでは、恐竜VS人間が一瞬だけ人間VS人間になるのだが、そのあまりの思いがけなさはバカバカしさとすれすれのところで、そのリアリティーゆえに素直に笑うことなどできず痛ましくもあり、それ自体が面白い。この古典的なやりくりの怒涛、飽きさせないための念の入れよう、素早い展開と休息の重ね合わせのバランスが絶妙なため疲れることもない。CGが人々を狂づかせるリアリティーとして機能し、ショットのつなぎがうそ臭さをカバーしきれている。やーおもろかった。


『CLEAN』(2004)
【フランス/イギリス/カナダ・114分】
初公開年月 2008/05/
監督: オリヴィエ・アサイヤス
製作総指揮: ルパート・プレストン
脚本: オリヴィエ・アサイヤス
撮影: エリック・ゴーティエ
出演: マギー・チャン/ニック・ノルティ/ベアトリス・ダル/ジャンヌ・バリバール


赤線地帯 [DVD]

赤線地帯 [DVD]

『赤線地帯』(1956)
【日本・86分】
監督: 溝口健二
原作: 芝木好子
脚本: 成沢昌茂
撮影: 宮川一夫
助監: 中村倍也/増村保造
出演: 京マチ子/若尾文子


テーマ、社会状況、場所・人物設定、すべてをセリフで説明している。
焦点を当てられるのは女たちであるが、その誰もの傍に男の影があり、それぞれのエピソードを刻んでおりまぜながら、“売春禁止法”を主軸に展開していく。特に唯一の既婚者の女は病気の夫と赤ん坊の息子という2人に、妻として母として両面から重圧を受けている。
そして新たに処女である少女が店に立たされおずおずと男を誘いはじめるところで映画は終わる。こういうラストは分かりきってはいるんだけど「終わった」とシメてしまえるからずるくないかな?