『接吻』(2008)

朝。ナチーチカと『接吻』をみに行く予定で、9時半に集合のはずが、9時半に起床。全力で自分が嫌いになる。でも奇跡的に上映時間には間に合う。みる。

昼。“太陽の塔”で昼食。ずっと気になってた、チャーハン・から揚げ・サラダ・パンという大好物すべてがどんぶりに盛られたメニューを注文。お菓子以外のまともな食事にありつき、幸せになる。

午後。バイト。『極北のナヌーク』(ロバート・J・フラハティ)と『急行列車』
瀬川昌治)を試写。テンパる。自分の汗臭さにうんざり。

午後後。冨岡さんと映画について熱く熱く語る。自分のだめっぷりを改めて思い知らされ、げんなり。学生課に電話するがつながらず。またげんなり。

帰り道。キネマちゃんねるの権化、神山さんに電車でばったり。うれしすぎてしゃべりまくり、そんな自分にがっかり。

さっき。あんぱんを5つもたいらげ、自分の食欲にびっくり。




『接吻』(シネリーブル梅田にて)
監督:万田邦敏

小池栄子との何度目かの面会を終え、部屋から出てきた豊川悦司が静かに泣く。小池栄子の自我が姿を現すにつれ、何かが爆発するに違いない、という予感に対するこの裏切りには心底感動した。そして、人間性をみせない豊川悦司の無言のまばたき、みつめる視線。よかった。監督が、あの“万田邦敏”でなければ、そして観たのが今でなければ全力で感動していただろうと思う。でも期待しまくったために粗捜しを念頭においてみたせいか批判点が多い。

商業的な印象をもってしまった。とくにラストは嫌いでした。ハッピーバースデイを歌う、あのものすごい不快感はたまらなくよかったけど、・・・≪自主規制≫・・・のは、あまりにも視覚的な結論が見えすぎていて嫌でした。あのせいで映画全体がこじんまりとしてしまった気がする。せっかくあそこまで引っ張って、裏切ったのに、最後はエンターテイメントを裏切らない感じがしてがっかりした。でも多くの人は喜ぶ結末なんだろう。でもあの解決の仕方は逃げだと思う。
あと、『UNloved』での、すこぶる不自然にもかかわらず有無を言わせないほどに溶け込んだショット、あの圧倒的な存在感にかなうものがみれなかった。弁護士事務所の階段は良かったけど。

批判的なわりにうまいことがいえない。
いまさらながら、高校時代に『ノー・マンズ・ランド』(ダニス・ダノヴィッチ)の上映会を途中で断念してしまったことを悔やみます。やっていれば何かが変わっていたのかもしれない。

とか言っちゃう自分にしょんぼり。


THE END